被災犬の事。
ロン、シロと同時期にシェルターにやってきたミニチュアダックスフンドのモモちゃん。
東海村からやって来ました。
当時10歳。
元々は繁殖犬としてブリーダーの所にいたのですが、高齢で繁殖犬を引退したのを機に譲渡に出され、飼い主さんに引き取られたそうです。
繁盛犬の引退後は、新しい飼い主さんの元で穏やかに暮らしていたのに、震災の影響で飼い主さんと離れ離れになってしまいました。
モモちゃんは吠えることが出来ませんでした。
ブリーダーの元にいる時に声帯を切られていたそうです。
声帯を切られた犬の声を聞いた事はありますか？
全く声が出ない訳ではなく吠えようとすると「ハッ！ハッ！」って掠れた声は出るんです。
必死に訴えようとしているのが分かります。
犬は吠える事でしか自分の思いを伝える事が出来ないのに声帯を切ってしまうとそれすらも出来なくなります。
恐らく繁殖犬として生きていく上で「吠える」事は無駄でしかなく、うるさいからという理由で声帯を切られたのだと思います。
そんなモモちゃんでしたが、シェルターに来て暫くすると、新しい飼い主さんが決まり、その後は、優しい家族に囲まれて幸せに暮らし、最後は家族に見守られながら旅立ったそうです。
モモちゃんの人生は大変だったかもしれませんが、ブリーダーから引き取ってくれた飼い主さん、最後まで大切に暮らしてくれた飼い主さん達と出会えて幸せだったと思います。
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